2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

読書日記

  • あさのあつこ: バッテリー
    マンションのプールで子供たちを遊ばせながら、デッキチェアで寝そべって読むにはもってこいの軽さです。本の物理的な重さだけでなく、大人に読ませる児童書、とでも呼ぶのでしょうか、野球を軸にした物語で、スポ根でもなく、チーム愛とか友情を前面に出すわけでもなく、そういうところとはかけ離れたところから始まっているところが良かったし、なんとなく心のどこかで考えさせられるところが、適度な軽さでした。続きがつい読みたくなります。
  • 小阪修平: 思想としての全共闘世代
    この酔狂なテーマに接して、どのような視点をもてるかは、何年に大学に入学したか、学生運動のどの段階の経験・知識をもつかで変わってくると、著者は言いますが、まさにその通りでしょう。私は、全共闘世代の著者より15年も年下で、学生運動と言っても辛うじて余韻を吸っただけ。他の大学より、よほどその残り香は濃厚に残っていたので、私の世代の中では、より深いシンパシーを感じている方だと思いますが、それでも、かなり観念的です。実際、私自身は、育った時代が進歩的知識人全盛の頃だったので、その反発から思想的には保守寄り、伝統的な自由主義者で、学生運動への共感というのは、政治的な主張や思想的な面よりも、むしろ若者らしい現状への不満と変革への情熱に対するものと言えるかも知れません。それは、キューバ革命におけるゲバラに対する共感に近い。彼を衝き動かしたのは左翼思想ではなく、純粋な民族主義でした。もし著者と同世代だったら、私自身、どうなっていたか、ちょっと興味があります。そんな時代を懐かしむだけの本ではあるのですが、それを羨ましいと思わせる内容ではありました。 学生運動真っ盛りの頃、本当に革命が起こるのではないかという気分になったと述懐する人がいます。確かに、この本でも、初期(60年代前半)には市民の共感を得ていたとありました。先鋭化(武装化、過激化)して、一般学生からさえも支持を失って行った、そのあたりは別の論考になるのでしょうが、なんとなく学生が敏感に反応するところを、大人としても支持してあげたい時期があったことは、分かるような気がします。社会自体も、若かった。私にとっては、もはや歴史的事実として見てしまうからかも知れませんが、高度成長を遂げつつあるという、ある意味で歴史の転換点では、人々の意識も今ほど画一的ではないでしょうし、いろんな制度上の矛盾も噴出していただろうことは想像できます。そんな世の中の、雨降って地固まる前の、不安定な動きの中で、まだ共産主義への憧れが、幻想ではなく人々に情熱をもって抱かれていた、そうした不穏な時代の雰囲気は、なんとなくわくわくします。今だって、ある意味で歴史の転換点であり、変革の情熱を行動に移して行かなければならないのでしょうけど、私も社会も、ちょっと齢を重ねてしまったかもしれません(笑) 今、革命が起こるとは思えませんが、あり得るとすれば、若い情熱が発火点になるように思います。 (★★★★)
  • 藤原正彦: 国家の品格
    「蛙飛び込む水の音」という歌に対して、外国人は一匹じゃなくて何匹も飛び込む様を連想してしまうものらしい。自分の感性はやはり日本人だと、最近つくづく思うので、そのあたりはまさにフィットしました。ちょっと宗教に関しては認識不足じゃないかと思われるところもありますが、だいたい海外経験がある人なら、そうそう、その通り、よくぞ言ってくれら、というようなことが書いてあります。それから、論理じゃなくて感情、論理の出発点も結局は感情が規定するというのも、「われ思うゆえに我あり」のデカルトを持ち出すまでもなく、数学者なのに(数学者ゆえに?)、よくぞ言ってくれたと思います。話題になっただけあって、期待を裏切られない面白さです。 (★★★★★)
  • 加藤廣: 信長の棺
    本能寺の変の後、ついに見つからなかった信長の遺骸を追うという謎解きだけでも興味津々ですが、著者がサラリーマンを辞めて執筆した75歳の新人作家というのも興味津々です。よく史料を調べてあるということと、太田牛一という右筆(実際には違う説もあるようですが)を主人公に、著者自身を投影し、歴史上の疑問点のもちよう、推論を進める様は、なかなか面白い設定です。著者がコンサルタント的な業務に携わってきたことと無縁ではないでしょう。でも、難を言えば、ストーリー展開上、さんざん前半では引っ張っておきながら、最後の謎解きを一人の登場人物に淡々と語らせてしまうのは、あまりに安直です。それでも、ひととき、すべてを忘れて没頭できたので、よしとしましょう。信長というと、大河ドラマの館ひろしの顔が浮かんで困ってしまいましたが・・・^^; (★★★★)
  • リリー・フランキー: 東京タワー
    著者とは同世代に属するので、時代背景が重なって、とても身近に感じつつ読み進めました。結構あからさまで大胆な描写や、所謂マザコンぶりが淡々と綴られるわけですが、それをそうと感じさせない独特のリズムがあるのは、一つには、村上龍の「69」が長崎弁に救われていたように、ここでは福岡弁?に救われているからでしょうか。全編を通してほのぼのとした雰囲気を醸し出して、いい感じです。それからもう一つには、彼の率直さと曇りの無い目線のゆえでしょう。それにしても、自ら振り返り、母親の愛情の深さとか、それに応えようとする息子の気持ちは良く分るのですが、あらためて親子のありようは人それぞれだと(当たり前ですが)しみじみ思いました。なお、100万部を越えるベストセラーだと言うのは、ちょっと驚きです。この軽さは悪くないのですが、なんとなく三島由紀夫のような本格小説を読みたくなってきました。 (★★★★)

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »

2007年6月27日 (水)

Never mind・・・(続)

バイクや他の車両と接触して修理するにしても、板金・塗装の値段は、日本に比べると遥かに安いのがペナンです。

先日、家内の車が信号待ち中、側道からバックして来る車に後部ドアを擦られました。幸い逃げ道がなく、その場で相手の身元確認をして後日修理する約束をして、その場は別れました。

数日後、諸事情あり、修理に出したのはペナン島ではなく半島側の、田舎の修理工。聞くところによると8年ほどジョホール・バルで技術を習得して、ペナンに戻ってきて、かれこれ15年になるという。ペイントの色が微妙に違ったためやり直しさせて二日かかりましたが、仕上がりは意外に悪くなく、当初見積り通り、後部ドア一枚で僅か150リンギッ(5000円位)でした。

この安さでは、2年と経たない内にペイントが剥げてくるかも・・・そうなったら、また塗り直せばよい、それがペナン流なのでしょう。

2007年6月24日 (日)

Never mind・・・

バイクはもとより、バイク並みにちょこまか走り回る小型車が油断ならないペナンでは、ちょっと擦る程度の事故は日常茶飯事です。日本人の奥様方も被害に合うことが多く、明らかに相手が悪いのに、“Never mind”と言って走り去る(逃げ去る)バイクや車が多いと嘆く声をよく聞きます。それはお前ではない、こっちのセリフだと言いたいところですが、後の祭り。

事故に逢ったら、相手の名前とともに、ナンバープレートと傷害保健のPolicy番号を控えることを忘れずに。。。

2007年6月23日 (土)

ペナンのナンチャッテ時計(続)

コピー商品にもレベルがあります。セイコーやシチズンのムーブメントを使っている台湾・韓国製はA級品、中国製はB級品で値段が格段に安くなります。中国製は確かに滑らかさやツヤツヤした洗練さがなく、どこかごつごつしています。

先日、中国の時計産業に関する記事を見かけました。生産台数は世界一ですが、携帯電話端末など他の産業と同様、製品の大多数がOEM(相手先ブランドによる生産)に偏っているのが現状のようです。仮に自社ブランドで出していても核心技術や材料は輸入に依存し、海外大手ブランド製品の外観を模倣する形で生産を続けているメーカーが多いと(遠まわしに)言っています。

実際、昨年、中国から輸出された時計は、機械式1752万個(3919万米ドル)、デジタル式7億2386万個(9億297万米ドル)、大型機械式1406万個(4365万米ドル)、一方、国外から輸入された時計は、機械式60万個(2986万米ドル)、デジタル式1850万個(2億7394万米ドル)、大型機械式63万個(1154万米ドル)、1個あたりの価格差は、機械式で22.6倍、デジタル式で12倍、大型機械式で5.9倍の開きがあり、良く言えば生産拠点としての中国の優位性が垣間見えますが、付加価値の低さは否めません。

先般、スイスで開催された世界最大級の時計と宝飾品の見本市・バーゼル・ワールドにおいて、出展企業2000社の内、中国メーカーはわずか8社だったそうです。今や世界最大の時計生産国でありながら、世界的なフェアに出展できるだけの規模・ブランドを持ったメーカーは極めて限られています。

もっとも、ドイツ製や日本製は今でこそ高品質で有名ですが、100年前にMade in Germanyと言えば安かろう悪かろうの代名詞、40年前のMade in Japanもそうでした。いずれMade in Chinaもそういう時が来るのでしょう。

2007年6月21日 (木)

ペナンでベテランと言えば・・・

今年も、今週末の日曜日にペナン・ブリッジ・マラソンが開催されます。いろいろな国から一万九千人もの参加が集まるのだとか。ニューヨーク・シティ・マラソンの三万人には及びませんが、市民マラソンの規模としては相当なものです。赤道直下という過酷さが、一度は経験してみたいというチャレンジ精神(一種の“性”?)を刺激するのでしょうか。私は今年は全く用意しておらず、見送りです。

さて、昨年、参加して思い出されるのが、ベテラン(所謂老齢者)の定義です。日本のマラソン大会でも、年齢別に、一般の部とシルバーが分かれていたり、青年(十代)、壮年(50歳くらいまで)、老年(50歳以上)と分かれていたりするものですが、なんとペナン・ブリッジ・マラソンでは40歳までがOpen参加で、40歳以上は既にVeteranに分類されてしまいます。既に私自身もVeteran!?の域という、なんとも哀しい扱いです。それほどにバーを上げているのは、このマラソンが過酷であることと、マレーシアでは平均寿命が短いせい?もあるのでしょうか。因みに女性の場合は35歳を越えるとVeteranです。これまた早い!と思われる方も、大勢いらっやることでしょう。文句は当局に言って下さい!

2007年6月19日 (火)

ペナンの中古車選び

盗難物語にはならなかったのですが、そうなりかねない事態がありました。

通勤用に中古車を購入したのは、どうせいたずらに走行距離を重ねるだけとの思いがあったからですが、ペナンで中古車を選ぶのはなかなか難しい。日本車とは言え、購入して半年後にエアコンが効かなくなり、一年後にバッテリーがあがったのは、消耗品だから仕方ない面もあり我慢しました。ある日、ガソリンスタンドで給油中、何気なく後部左座席のドアに手をかけると、ロックしたはずなのに開いてしまうことに気がつきました。まさか初めから壊れていたのではないかと疑いつつ、証拠がないのでどうしようもありません。購入した販売店に修理に出すと、ドアのオート・ロックと併せ、CDプレイヤーも壊れていたので直しておいたと言われ、思わずCDプレイヤーの方は初めから、金は出せないとゴネて、押し通しました。ドア・ロックは、いつから壊れていたのか分かりませんが、場合によっては一年間、ダウンタウンのあちらこちらに食事に行っては、ロックしないでトランクにパソコンが入った鞄をしまうという無防備な状態を続けていたことになります。想像するだに空恐ろしい。

なお、その販売店のセールスマンは、その後、数ヶ月もしない内に辞めてしまいました。何も言わなかったので不思議に思い、関係者に聞いてみると、何らかの不正があってクビになったものらしい。

その後、日本から新たに駐在する人には新車を勧めるのは言うまでもありません。

2007年6月18日 (月)

ペナンのナンチャッテ時計

日本では、ナンチャッテ時計(所謂コピー商品)を街の時計屋さんに持込んでも、電池交換には応じてくれないと聞いたことがあります。土産に買って帰るなら、使い捨て覚悟でいた方が良い。

かつて、台湾に出入りしていた頃のことですから、かれこれ20年近く前になりますが、Polex!?だけではなく、クオーツのRolexと見れば、ナンチャッテ時計丸出しでした。ご存知の通り、本物のRolexは全て自動巻きで、針の動きですぐバレてしまう訳です。しかし最近はよく出来たもので、ナンチャッテ自動巻きが出回っています。

物珍しさが手伝って、バツー・フェリンギのナイト・マーケットに出張者を連れて行くうちに、ナンチャッテ時計を売るオヤジと、すっかり顔馴染みになりました。マレー人は顔見知りにはすぐに馴れ馴れしく「Boss!(日本語の語感では、社長!?)」と呼びかけます。「社長だけのSpecial Price」だとかうまいこと言って、巧みに売り込みます。この手の店とは、ここと決めたところでとことん買い続けて、馴染みになってしまうのが手っ取り早い。客を大勢連れて行く代わりに、ディスカウントを引き出して、お互いに得するわけです。他の土産物屋でも顔馴染みになって、いっぱいディスカウントを貰っているつもりですが(30~40%引きは当たり前、逆に正札が怪しいとも言える)、所詮は日本人で、良いカモにされているのがオチかも。因みに私はバックマージンは取ってませんョ(笑)

2007年6月17日 (日)

ペナンの盗難物語(2)

よりによって甥が盗難にあった同じ日に、会社の同僚の日本人駐在員が、食事している間に車上荒らしに遭って、パソコンや手帳一式を鞄ごと盗まれてしまいました。駐車していたところが一流のホテルの駐車場だったので、ちょっとびっくりしています。車内の人目に触れるところに鞄などを放置しないでトランクにしまうのは常識ですが、最近は、トランクの中だろうと、金属探知機のようなもので高額のパソコンを察知するらしい。しかもセキュリティが厳しくない国産車プロトンを狙ったものと思われます。

パソコンには会社のデータが入っていますし、手帳も含めて、個人情報が満載です。会社が登録している電話会議用のパスワードが記入してあったり、彼の場合、過去の給与明細を入れっ放し、家族のパスポートのコピーまで持ち歩いていたらしく、直接はパソコン狙いにしても、これらのデータが良からぬ人の手に渡らないことを願うばかりです。早速、次の日、会社の電話会議用のパスワードが変更されました。

私も自分の鞄の中身をチェックしました。問題は、忘れないように手帳に書き留めたパスワードの数々。パスワードと言えば、ご丁寧に桁数が違ったりするものだから、気まぐれにいろんなパスワードを使い分けていて、本人もすっかり混乱していて(皆さんも似たようなものでは?)、いちいち手帳に書き留めているわけです。もっとも良く使う言葉のかたまりは既に一部省略して書くことで、他人が盗み見ても分らないようにしているつもりですが、数字の羅列はそのまま。そこで、社内情報システム担当者が良く使っている数字の置き換えをして、書き直すことにしました。例えば「1」だったら「I」に、「5」だったら「S」という具合に変えてしまうのです。そうすると、数字だけなのか数字とアルファベットが混在しているのか、他人が見ればなかなか見当がつきません。

皆さんも、万が一のことを考えて、もし手帳にパスワードを書き留めているとすれば、再確認されることをお勧めします。

2007年6月16日 (土)

ペナンの盗難物語(1)

先日、甥が遊びに来ました。短期間に要領良くスケジュールをこなして、海賊版DVDやら、ナンチャッテ時計やら、果てはゲーム・ソフトが100以上入った海賊版ゲーム・カセットまでお土産に買って、後は税関をどうクリアして日本に持ち込むかという課題が残るのみでした。

もともと真面目な好青年に見えるので(叔父に似て!?)大丈夫だとは思っていたのですが、実は税関まで届く前に、ペナンで荷物を預けて成田でピックアップする間に、スーツケースの鍵をこじ開けられて、ナンチャッテ時計が盗難にあってしまいました。被害に遭ったモノがモノだけに、申告できません。まさか航空会社関係者に犯人がいたとは思いたくないですが、いずれか空港関係者に手引きするやつがいたのでしょう。

私自身は、最近は歳のせいか気が短くなって、荷物を預けなくなって久しいので、まさかスーツケースがこじ開けられるとは想像だにしていなかったのですが、やはり東南アジアらしい事件と言えるでしょうか。本人にはちょっと気の毒で、私も後味が悪くて残念ですが、うまく行き過ぎた旅行に、これも一つの教訓と思って、諦めるしかないのでしょう。海外はやはり日本のようには行かない、と。

2007年6月15日 (金)

夜の訪問者その2

寝入りばなでした。

パタパタパタという羽音で目が覚めました。二度ほど、天井のファンにぶつかる音がして、床に落ちてしまったようです。嫌な予感がして、灯りを点けてみると、やはりコウモリでした。

前回と同じように、先ずは部屋の扉を閉めて遮断し、更にオモチャのカゴをかぶせて、しげしげと観察すると、完全に気絶してしまったのか、へたっていて、モノでつついても、ピクリともしません。

私自身、子供の頃は、動物や昆虫とよく戯れたものでしたが、今回も、野生の生き物で病原菌を持っているかもしれないという惧れと、死んでいるかもしれないという疑いから、なんとなく触るのがためらわれて、軍手をはめた手に更にビニール袋まで巻きつけて、なるべくその感触を遠ざけて、窓からつまみ出しました。

それにしても、今回は窓は開けてもカーテンは閉めていたのに、その隙間から、数ヶ月とたたない内に二度目のコウモリの闖入があるとは、ただの偶然とは思えず、コウモリの通り道にでもなっているのかもしれないとすると、全くはた迷惑な話です。マンションの裏手には鬱蒼とした山が迫り、表には海が広がる静かな環境で、窓を開けている人は多いらしく、低層階では野生のサルが侵入することがあるので注意せよと言われていますが、高層階ではコウモリに注意せよとは誰からも言われたことがありません。

ちょっと興奮した神経を沈めるためにパソコンに向かっていますが、ほんの30分内の出来事でした。

2007年6月13日 (水)

セクシー

私が会社のパソコンで使っているのは光学マウスで、赤い光の動きをトレースして位置関係を確認します。筐体はスケルトンなので、昼間っから、妖しげに赤い光を放っています。これを見たシンガポールのセールスマンが、セクシーだね!って。中が透けて見えるのがセクシーなのか、赤さ加減がセクシーなのか、良くわかりませんでしたが、ともかく、セクシーって、人に対して使うものとばかり思い込んでいたので、モノに対して形容したのがとても新鮮でした。

同じように・・・以前、「ホテル」というドラマの東堂マネージャのモデルになった実在の人物が書いた「サービス哲学」という本を読んだことがあります。詳細はすっかり失念してしまいましたが、確かに感動した印象は、ある章のタイトルに凝縮されて、しっかり記憶されています。「サービスはセクシーであれ!」

モノやサービスに対してセクシーと呼べる価値観、感性って、いいですね。

2007年6月 9日 (土)

従業員慰労ディナー・パーティ

昨晩は、年一度、ホテルのボールルームを借り切って、全従業員が参加するディナー・パーティでした。

銀行が顧客を招待して行うディナー・パーティでもそうでしたが、こうした場面では、プロの音楽バンドの前で民族衣装をまとったショー・ダンサーが、これでもかと大音響の中で踊り狂い、とても賑やかです。従業員のパフォーマンスも加わり、宴は延々深夜まで続きました。最後にラッキー・ドローで豪華景品が当たるとあって、途中で帰る人はいません。

以前、現地の若い従業員と話した時、業績が悪くてボーナスが出なくても、このディナー・パーティだけはやって欲しいと期待していたのが印象的でした。観劇もコンサートもない土地柄で、言い方は悪いですが、思い切りオシャレ出来る年に一度の楽しみなのかも知れません。日本では余り考えられないですが(あったとしてもこれほどノリが良くないでしょうが)、どうもペナンでは一般的のようです。

普段は、工場で色気もへったくれもないせいか、単にペナンが田舎なだけなのか、おしなべて化粧っけのない女性たちも、この日ばかりは髪もメイクもプロに頼んで、思いっきりドレスアップして、見違えるようです。男性も、意外な芸達者がいたり、いつもと違って生き生きしていて、そういった仕事以外の人間的な素朴な一面が嬉しくて、愛着が増すのを感じます(歳とともに単純になっているような・・・)。

2007年6月 7日 (木)

ペナンのロング・スティ体験ツアーに寄せて

ツアーと言えば、観光地を巡るのが普通ですが、ペナンでは、最近のトレンドを反映して、日本食材店や地元スーパーほか、ホテルやマンションなどの生活拠点を巡るツアーがあります。年配者向けにロング・スティを紹介するツアーです。

ご存知の通り、マレーシアにはロング・スティを推奨するプログラムがあります。三ヶ月以内であればビザなしで滞在するのが一般的ですが、一定の要件を満たせば(例えば50歳以上ならマレーシアの金融機関に15万リンギッ:約5百万円以上の定期預金をする等)10年間有効なビザで自由に滞在できる「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム・プログラム」がそれです。所謂セカンド・ライフに関するプログラムです。

このロングスティに関しては、余り芳しくない話も聞こえてきます。

日馬プレスという現地の日本語新聞のコラムで「ロング・スティの恥はかき捨て」というシリーズものがあります。朝食付きホテル生活の日本人老夫婦が、朝食のバッフェをタッパウェアやペットボトルに詰めて持ち出したり、朝食バウチャーを知り合いから譲り受けて平気で出入りして、ホテルの顰蹙を買っている事例や、紳士のスポーツであるゴルフ場で値切ろうとしたり、ゴルフの後の食事代をケチって、近隣の屋台で食事を済ませるなど、心無い少数のロング・スティの日本人が、日本人全般の評判を落としかねない事例を紹介しています。

私はロングスティの方との付き合いがなく、信憑性は測りかねます。ただ、日本食材店にマイクロバスで買い付けに行く年配の日本人の団体がいるのを見ると、特別な事情があるのかも知れませんが、ロング・スティについて誤解しているケースがあるかもしれないと思います。ペナンは車社会ですので、マイクロバスを使うのは、工場のライン組立てに従事する低賃金労働のおばちゃんくらいで、極めて異例です。しかも、ロング・スティの場合は、我々駐在員と違って、物品税が免税なので、車の購入に倍も支払わされることはありません。

ロング・スティは、基本的には現役を引退した人が、相対的に生活費が安い国や地域で、充実した後半生を送ることを目的としているものです。少なくともマレーシア政府は、ロングスティに対して、マレーシアよりもずっと豊かなはずの日本水準の買物や旅行などの娯楽を含む消費生活を多少の余裕をもってマレーシアで楽しんでもらうことを期待しているはずです。そんなロング・スティの彼らが、もし現地人並みに生活水準を落としているのが実態で、結果的に年金生活者が生活費を切り詰めるのを手助けしているだけだとすれば、不幸な思惑の不一致があると言わざるを得ません。

以下はロングスティだけでなく、一般論です。

多民族国家マレーシアの中で、日本人は極少数民族で、どうしても豊かな国・日本人は目立ってしまいます。近所のマーケットに行っても、お前は日本人か?と聞かれることが多いのは、決して悪意はなく、一種の羨望をもって眺められているのを感じます。だからと言って必要以上のプライドを持つ必要はありませんし、華美に振舞うと煙たがられるに違いありません。かつてイエロー・モンキーと蔑まれ、Made in Japanは安かろう悪かろうの代名詞でしたが、日本および日本人ブランドが世界に冠たる品質にまで押し上げられたのは、営々と積み上げてきた先人の努力と知恵の成果にほかなりません。我々現代の日本人も、その延長上に、一定の矜持と自制心と節度ある行動によって、日本ブランドを高めて行きたいものだと思います。

2007年6月 6日 (水)

プラトニック

どこでどう転んだか記憶が定かでないのですが、プラトニック・ラブという言葉がマレーシアでも通用することが分かって感動しました。考えてみればごく当たり前なのですが、昼食時の四方山話です。どういう意味か再確認したら、笑顔で“No sex!” 昼日中にSpeak-upされると、こちらが恥ずかしくなります。

日本では死語!?かな。

2007年6月 5日 (火)

アイランド・プラザ

ガーニー・プラザから車で10分とかからないTajung Tokongというところにあるショッピング・コンプレックスですが、ダウンタウンの中心から離れてしまってやや不便になる分、ガーニー・プラザに人を奪われています。実際に閉まっている店が多く、客足も少なく、さびれた雰囲気が漂っていますが、Metrojayaという高級デパートと、Cold Storageというガーニー・プラザにも入っている食料品スーパーと、地上階正面にスタバが入っているので、辛うじて格好を保っています。

Metrojayaは、ガーニー・プラザに入っているパークソン・グランドよりも高級感があって、玩具売り場には日本の玩具が一杯ですし、子供服売り場には真正キティちゃんモノがあり、一見の価値があります。贈り物を選ぶ時には、パークソン・グランドよりもMetrojayaが断然良い。

Cold Storageは、ガーニー・プラザと同様、地下にあって、日本食材売り場が無かったり、生鮮食料品売り場も狭かったりと、全般的にやや小ぶりで、天井が低いせいか、暗い雰囲気になりがちです。が、客も少なく、少ないレジでもすぐに順番が回ってくるので、穴場と言えます。

外観が立派なだけに、店舗をうまく惹き付ければ、客も十分に惹き付けられる立地ではあると思うのですが、構造的に見ると、ガーニー・プラザに比べて古臭さは否定できず、内装の明るさや吹き抜けがあって開放感もあるガーニー・プラザの牙城は、なかなか崩せそうにないかも知れません。

2007年6月 3日 (日)

ペナンは、ついで観光地!?

 ついで買い、という言葉があります。もともと買うつもりはなかったけれど、レジ横に置いてあるガムをついでに買ってしまうというのがそれですが、そもそもコンビニ利用の7割は、出かけたついでに買うものらしい。そのせいか最近はガソリンスタンドや郵便局の中にコンビニを設置する動きがあります。

 ペナンは、私にとってボストンとサクラメントに次いで三箇所目の海外ですが、共通するのは、日本からの直行便がないこと。いずれの街も、決してド田舎ではありませんが、それだけ集客を見込めないということでしょう。確かにサクラメントは、カリフォルニア州の州都とは言え、余り好き好んで観光するところではありません。このサクラメント以外は、かつて直行便が飛んでいたと言われますが、私が暮らす頃には既にありませんでした。と言うことは、ボストンはアメリカの京都とも言うべき古都として、ペナンはリゾート地として、日本人の間で人気がないわけではありませんが、廃れているということになります。

直行便がない場合、乗り換えが面倒ですし、余計な時間がかかります。その不便さは、しかし、余り多くの観光客や訪問客を惹きつけないという利点にもなり得ます(多少は)。ペナンの場合、香港経由、バンコク経由もありますが、シンガポールかクアラルンプールからの乗り換えが一般的です。ペナンは言わばシンガポールやクアラルンプール観光のついでに寄るところ!?

2007年6月 2日 (土)

ペナンにおける在庫管理

予め販売量を予測し、在庫が切れないように、余りもしないように、発注・補充し、販売機会損失と過剰在庫処分損失をミニマムに管理するのは、言葉で言うのは簡単ですが、どこの会社も、いつの時代も、上手く行かずに苦労するものです。

日本のスーバーマーケットやコンビニでは、こうして鮮度を保つことが生命線で、実際にいつ行っても目当ての品がないことは(特売品でもない限り)まずありません。しかしペナンの場合、例えばCold Storageのような大手スーパーでも、この仕組みがうまく回っているとは言い難い。品切れ状態が続くことがしばしばです。

こうした人や組織に備わるノウハウやCapabilityは、資源の乏しい日本がHuman Capitalとしてチマチマ、せっせと蓄えて磨いてきた賜物で、これが競争力の源泉でもあります。僅かの違いが業績の大きな違いに繋がります。トヨタのカンバン・システムやカイゼン(改善)は英語で通用するくらい海外でも研究し尽くされていますし、そうした研究や外来者に対してもオープンですが、それはトヨタが自信をもっている証しであり、実際にトヨタはこの分野で常に先頭を走っています。それはトヨタのカイゼンが組織のDNAとして機能し日々強化されていて、一朝一夕でマネ出来るものではないからでしょう。ペナンにいると、きめ細かくて痒いところに手が届くような、身の丈に合って無駄がないような、日本の品質の高さとの、彼我の差を感じます。

2007年6月 1日 (金)

ペナンのバイクのジャンパー

ペナンのバイクのライダーたちは、ジャンパーを前後さかさまに羽織って颯爽と走ります。空気が入って膨らむのを避けるためだろうと思われます。割烹着姿を想像してください。いつの頃からどう広まったのか、また東南アジアの他の国ではどうなのか知りませんが、今ではペナンの風物詩です。

雨が降り出すと、いったんバイクを停めて、一斉にジャンパーや合羽を羽織ります。命知らずと思われても仕方ないほど、マナー無視で好き勝手に走り回る彼らも、さすがに雨の中では走りにくそうです。

こうして見ると、彼らにも安全意識がないわけではないようですが、どうにもその二面性が解せません。一体何を考えているのか、ついカリカリしてしまうのですが、家内に言わせると、彼らは何も考えていないのだから、カリカリするだけ損だと言います。さもありなん。そう頭で分かっていても、カリカリだけは直らない未熟者の私です。

« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »